



- 発売日:2016年11月29日
- 発売元:株式会社スクウェア・エニックス
- 対応機種:PS4、Xbox One、PC
- ジャンル:アクションRPG
- 開発環境:ルミナスエンジン、C++
- 開発チーム:第2ビジネスディビジョン(200人以上)
- 参加期間:2015年8月~2016年12月
- 担当部分:エネミーAIプログラマー
- ガンビットシステム(エネミーAI)
- エネミー部位破壊システム
- ステルスモードのエネミーAI
- 予想知能エネミーAI
- プレイヤーのシフト デコイ アビリティ
- 様々なボスのアビリティ
- 様々なアニメーショントリガー
- 様々な開発ツール
『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』のE3 2006年のトレーラーを目にした時からずっと憧れのゲームでした。そのプロジェクトが一旦凍結を経て、2013年に『ファイナルファンタジーXV』として開発が再開しましたが、その延期のおかげで自分が開発に参加することができて、夢なような出来事でした、と今でも思います。
以下は自分が開発に携わった様々な要素を一部ピックアップします:
ガンビットシステムとは、ルールベースのAIシステムです。エネミーが攻撃や方向転換等、ガンビットと呼ばれる様々なアクションを持ち、それぞれのアクションに対して開発者が発生条件を指定することができるシステムとなっております。条件が満たされるとエネミーのAIがそのアクションを実行し、次のアクションへの遷移条件を判断します。
エネミーが様々な部位を持ち、プレイヤーの強力な攻撃を当てることで破壊することができます。破壊するとアイテムがドロップし、バトルの戦略としても有力な効果を持つものが多い。こちらの動画では、プレイヤーが巨大魔導アーマーの足を破壊し、動きを止めると同時に、中のオイルをばらまくことができます。オイルをファイアで燃やすことで回りを大ダメージの爆発に巻き込むことができるので、勝利への道が開かれます。
ゲーム内では、帝国軍の基地に潜入することができます。潜入中はステルスモードとなり、エネミーが基地内を巡回し、侵入者の存在を五感で探し出します。プレイヤーはずっとステルスモードで基地を攻略することが可能ですが、存在を隠さずにごり押しで戦闘するという攻略方法も可能。存在がばれたらエネミーが基地全体に知らせますので、ステルスモードが終了し、強制的に戦闘モードが開始します。
シフト デコイ アビリティ

主人公が「シフト」という瞬間移動の能力を持ち、戦闘中にワープすることができます。「シフト デコイ」というアビリティを獲得すると、ワープした瞬間に残像が残り、囮としてエネミーの注意を奪います。しかし、エネミーも賢いので、本物のプレイヤーに攻撃された場合、本物の存在を感じ取った場合等で残像を見破ることもできます。
様々なボスのアビリティ

ボスのアビリティの実装にも携わりました。例えばFFVIチャダルヌークの女神状態⇔シガイ状態の変身で見た目の変化以外はステータスや弱点も変化します。ミドガルズオルム、ヨウジンボウ、鉄巨人、ブラックプリン、サハギンやボム、様々なボスの技を実装しました。
様々な開発ツール

ルミナスエンジンのために、様々な開発ツールを作りましたが、一つの例を挙げると、エネミーの攻撃範囲を可視化できるツールです。エネミーの回りに大量のスフィアを配置することで、攻撃が当たる場所を判定できます。更に、バウムクーヘンのようなポリゴンの頂点を球面座標系の計算で生成し、当たったスフィアを包むことで攻撃範囲を一目でわかりやすくしました。違うツールでは、Regexを使って大量の既存のデータを修正できるツールも作りました。
以下の動画は、自作のトレーラーとなっております。ゲーム内の森ダンジョンの攻略がテーマで、すべての録画や編集はAdobe Premiereを使って一人で編集しましたので、ご覧いただけると幸いです: